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1000年の時を越えて再建が進む 磐梯町 慧日寺跡と乗丹坊の木ざし桜

2014.4.6 道の駅ばんだい磐梯町県道7号線は猪苗代町から喜多方市を繋ぐ道として、道の駅ばんだい を中心に多くの方が利用する道です。

その道の駅ばんだい近くの交差点には、赤い欄干の橋が掛かり、桜の季節を迎えると、磐梯山との景色も相まって、里山の良い景色を作りだしていました。

過去にも何度か訪れていますが、この桜に誘われるように改めて2018年4月21日「史跡 慧日寺跡」へと訪れてみました。

磐梯町 慧日寺跡 入口の磐梯山と桜

駐車場もある磐梯山慧日寺資料館の前には、しだれ桜が咲き、庭園には観光客だけでなく、桜の季節の暖かな陽気を楽しみに散策する方も訪れています。

磐梯町 慧日寺跡 資料館の桜

資料館の建物は南北に数棟連なっているのですが、建物の西側にある桜に気を取られていると入口を見失います。(笑

建物の東側、庭園の中ほどにある池の隣に入口がありました。

磐梯町 慧日寺跡 資料館

資料館への入場には入館料が必要ですが、慧日寺金堂と一緒の入場券となっているのでお得感もありますね。

資料館内部では、慧日寺や磐梯町に関わる展示のほか、テーマ展示「会津の三十三観音」も行われており、磐梯町の厩嶽山三十三観音や柳津町久保田三十三観音は耳にしたことがあったのですが、三島町や喜多方市熱塩加納町の三十三観音については初見。

平成28年に日本遺産に登録された会津の三十三観音めぐりでは、ついつい「会津三十三観音」「御蔵入三十三観音」「猪苗代三十三観音」と観音堂のある場所にばかり注目してしまいましたが、こうした小さな観音様も多くあることに改めて感心した良い展示でした。

このテーマ展示は2018年7月22日(日)までの開催なので、ご興味のある方はぜひご覧になってみてください。
(会津の三十三観音めぐりについての詳細は、日本遺産「会津の三十三観音めぐり」 公式サイトをご確認ください。 )

そして、この日は慧日寺を色々と散策して回ったのですが、見どころが多すぎて、正直なところ全てを一度に紹介するのは難しいですね…。

ということで早速、慧日寺金堂へ。

磐梯町 慧日寺中門

平安時代初期(800年ごろ)開かれた慧日寺は、平成20年(2008年)に金堂を復元公開してから、中門、石敷き広場と復元が続き、当時の雰囲気が甦りつつあります。

磐梯町 慧日寺金堂

この中門と金堂の間にある石敷き広場では、「春の雅楽」や「月待ちの灯り」、「仏教声楽」といったイベントも行われ、人気を博しています。

そして、この季節にはもう一つ、見ごろを迎えるものがあります。

磐梯町 慧日寺金堂

慧日寺金堂の後方には、乗丹坊の木ざし桜と呼ばれる推定樹齢約800年の桜が満開を迎えていました。

磐梯町 慧日寺跡木ざし桜

平安時代末期、慧日寺の衆徒頭であった乗丹坊がさした桜の杖がこの木になったと伝わる桜で、太い幹にはどこか杖のようながっちりした印象も伺える桜でした。

このほか、徳一の墓と伝えられる石塔が納められた「徳一廟」、木ざし桜の乗丹坊の墓と伝えられる「乗丹坊供養塔」、迫力ある仁王像が安置された「仁王門」、恵日寺本堂・山門、戒壇跡、磐梯神社など今でも多くの場所が残っています。

磐梯町 慧日寺跡

そして、慧日寺中門から金堂を望むと姿が見えるこの像は…。

磐梯町 慧日寺中門

慧日寺のご本尊「薬師如来坐像」。

2017年の磐梯とくいつ藝術祭でも披露されていたとの事ですが、東京藝術大学大学院 美術研究科 の協力のもと復元が進んでおり、2018年7月公開される予定との事。

磐梯町 慧日寺跡薬師如来坐像写真

また今後も、慧日寺金堂の裏手にあった講堂を復元する計画もあるなど、慧日寺は約1000年の時代を越えて再建が進んでいます。

これを機会に、また違った視点から変わっていく様子を見ていきたい場所となりました。


史跡慧日寺跡 スポット情報

見ごろ期間 4月下旬~5月上旬(木ざし桜)
主なイベント 2018.5.26 春の雅楽
2018.6.1~3 月待ちの灯り
2017.8.20 ともし火と仏教声楽の夕べ
2017.10.1~30 磐梯とくいつ藝術祭
住所 福島県耶麻郡磐梯町大字磐梯本寺八幡
交通・駐車場 磐梯町県道7号線、道の駅ばんだい東側の信号を北へ約500m。
磐梯山慧日寺資料館周辺に駐車場が整備。
慧日寺金堂前にも数台の駐車スペース有り。
入場料 一般500円 高校生400円 小中学生300円
(20名以上の団体割引有り)
見どころ 高僧徳一によって開かれた東北では開基の明らかな寺院として最古の寺院。
ホームページ 史跡慧日寺跡 – 磐梯町
日本遺産 会津の三十三観音めぐり

地図

日本遺産 会津の三十三観音めぐり 地図

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