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時代と共に変わりゆく新たな羅漢像 小野町 昭和羅漢(東堂山満福寺)

お寺を巡っていると、様々な場所で羅漢像を見かけることがありますが、一般的に羅漢像は悟りを開いた高僧や菩薩を信仰し、彫刻に表したものです。

皆さんの羅漢像のイメージはどうでしょうか?

個人的には、古い羅漢像は、雨ざらしになっていることから、コケがつき、ちょっと異質な雰囲気を醸し出しているように感じています。

昭和羅漢

しかし、福島県民には「ほほーっ。石が生きとる、生きとる!」でお馴染みの石のカンノCM(昭和世代?)で、どこか親しみを感じている方も多いかもしれませんね。

昭和羅漢

と、こんなことを書いていたら、驚きのCMが流れていたので追記しておきますね。

そんな、親しみある羅漢像が約500体安置されているお寺があるということで、小野町の東堂山満福寺へと訪れてみました。

国道349号線から1本隣の道に入り、里山風景が広がる場所から東堂山近くへ訪れると、「昭和羅漢」の石碑が現れました。

昭和羅漢

ここから、少し細い道に入りますが、山中のお寺へ続く道としては広い方なので安心です。(すれ違いにはお気をつけてください)

坂を上りきると、駐車スペースにたどり着き、石段の前には案内板があります。

昭和羅漢

敷地の入り口には既に、個性的な羅漢像が姿を現していましたが、ここは落ち着いて、周囲を散策します。

山門のそばには、東日本大震災の追悼で奉納された石碑が並んでいました。

東堂山満福寺

また、東堂山のスギ「ふくしま緑の百景」にも選出されているなど、見どころも多そうです。

東堂山満福寺

さて、そろそろ昭和羅漢を観賞にと、案内板の「五百羅漢」へと向かいます。

仁王門をくぐり石段を登っていくと、なにやら良い雰囲気。

東堂山満福寺

あまり詳しく書くと話がぶれてしまいますが、ここ東堂山満福寺は、大同2年(807年)徳一大師によって開山されたと伝えられ、江戸時代に建てられた仁王門や鐘楼など、歴史的な建造物も楽しめるのです。

石段を登り、観音堂の裏手を覗くと、雰囲気がまた一転します。

そこには、「岩不動」と呼ばれる磨崖仏を中心に、昭和羅漢が一堂に会していました。

昭和羅漢

奉納した方の個性や願望を表したという石像が並びますが、その姿はまるで、欲望に溢れているような混沌としたさま…。

昭和羅漢

なかには、ほっこりするような羅漢像もあり、笑みを誘います。

昭和羅漢

その数の多さは、見る方の感性で様々な楽しみ方ができそうです。

2019年7月21日にはテレビ朝日のナニコレ珍百景にも取り上げられたということで、私が訪れた日も、老若男女問わず、多くの方が訪れていました。

その中で、今も奉納が続いている羅漢像は、ついに新世代を迎えているようです。

昭和羅漢

彫刻の技術も進み、より人間味を増した羅漢像

これからも、どんな羅漢像が追加されていくのか楽しみですね。

また、毎年5月3日に行われる東堂山観世音例大祭では、滑稽な表情や身振りなどを真似る「羅漢まわし」という行事が行われるそうです(詳細情報は見つけられませんでした)が、こちらも気になるイベントですね。


東堂山昭和羅漢 スポット情報

住所 福島県田村郡小野町大字小戸神日向128
交通・駐車場 小野町国道349号線沿いミニストップ小野インター店前交差点から西へ向かい、約3km。
さらに、昭和羅漢の案内板から細い道を約1km進むと駐車場に到着する。
見どころ 個性や願望を表した石像が並ぶほか、作られた当時の時代背景を想像しても楽しい
ホームページ 小野町

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