猪苗代町から国道459号線を通り、北塩原村へ。
間もなく五色沼(毘沙門沼)へと近づく途中。
周囲の山々の景色とは明らかに異なる異質な雰囲気を醸し出す建物、「諸橋近代美術館」があります。
その諸橋近代美術館は、近代美術の巨匠サルバドール・ダリの作品を数多く所蔵し、常設展示しているという点からも、異質さが溢れ出ているようです。
こんな事を書いているせいか、2019年9月29日 開館20周年を記念したイベント「モロビフェス」に訪れた際、雨天という洗礼を受けてしまうのでした。
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さて、サルバドール・ダリというと、皆さんはどのような印象をお持ちでしょうか。
美術に興味のない方でも、あの溶けて柔らかくなり、下に垂れている時計の絵は、記憶の片隅に残っているのではないでしょうか。
思春期を迎えた学生時代の私には、余りにも強烈で鮮烈な記憶として、恐怖にも似た感覚としてずっと記憶に留まっていました。
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しかし近年、イラスト化されたダリの似顔絵などを目にするにつれ、少しずつ印象も変わってくるようでした。
そこで、開館20周年の「モロビフェス」を機に「諸橋近代美術館」へと訪れてみたのです。
そもそも建築物が好きなので、諸橋近代美術館の建物の雰囲気や庭園、そして観光情報誌でチラリと見えていた内部に興味はあったのです。
雨天のため、モロビトレーラーイベントで出店されているコーヒーやスイーツを楽しみながら庭園を観賞する事は叶わず、そそくさと内部へ向かいます。
中へ入ると、ショップとカフェがありますが、基本的に区切りの無い空間が、端までざっと100メートルほど真っすぐに抜けているのです。
ショップの先から入館チケット(モロビフェスの際には専用チケット)が必要ですが、思わず立ち止まり、まず、その空間から楽しんでしまいました。
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館内で開催されていた展示は、開館20周年記念展 四次元を探しに ダリから現代へ。
展示内容は、あのピカソも表現した(※ピカソ作品の展示はされていません)シュルレアリズム(超現実主義)作品群ですが、観賞を進めていくと、ダリの作品は、今まで見たことの無いレベルの高い技術や描写、表現力であることに気づき、驚かされました。
以前からダリの作品を知っている方々には大変失礼な言い方になってしまいましたが、私のように「ちょっと怖いかも」と思っている方もご覧になってみればきっと、価値観を壊してくれること間違いなしですよ。
ひとしきり鑑賞ののち、ショップへ向かうと、ダリ自身の象徴でもあるHIGE-T(ヒゲTシャツ)をはじめ様々なグッズも並びます。
そして、常設展示の恩恵か、心配したくなるほど良心的な価格帯。
自宅でも改めてダリの作品を楽しもうと、作品集を購入しました。
その後、分かったのですが、約2回分の観覧料で2年間有効のミュージアムパスポートもお得です。
外にはダリの「メイ・ウエストの唇ソファ」をモチーフとした作品が、雨天の景色に彩りを添えていました。
五色沼近辺はこれから紅葉の季節を迎えますが、2019年11月25日(月)~2020年4月中旬までの冬期休館に入ってしまう前に「諸橋近代美術館」を観光ルートのひとつに加えてみるのもいかがですか。
諸橋近代美術館 モロビフェス イベント情報
開催日時 | 2019年9月29日(日)モロビフェス – ふくつぶイベント情報 |
住所 | 福島県耶麻郡北塩原村桧原剣ケ峯1093−23 |
交通・駐車場 | 北塩原村 国道459号線沿い、裏磐梯ビジターセンターから約500m 諸橋近代美術館駐車場(約200台) |
見どころ | 高原に佇む美術館の建物と、サルバドール・ダリをはじめとした近代美術作品の展示 |
ホームページ | 諸橋近代美術館 |
地図
この情報は編集時の情報です。内容によっては現在と異なる場合がございます。予めご了承ください。
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