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日本遺産に認定 安積平野を潤す一本の水路 郡山市 開成山公園と五十鈴湖編

2016年11月18日、郡山市開成山公園にて、一つの石碑の除幕式が行われました。

郡山市長が揮毫したという「未来を拓いた一本の水路」。にはどんな物語が刻まれていたのでしょうか。

開成山公園・安積疏水

福島県内を歩いていると、ダムをはじめ河川などと生活の繋がりや米どころ、酒どころとしても欠かせない水の存在を様々な場所で感じることができます。

テレビ番組ブラタモリ「#43 会津」では、会津若松市の水源や水路の利用方法を紹介したり、福島市土湯に流れる荒川の砂防施設群は国の登録有形文化財として治水の歴史を語る建造物など奥が深い世界の様です。

除幕式の会場となった開成山公園には、野球場をはじめ、野外音楽堂やバラ園などがあり、市民の憩いの場ともなっているほか、公園の真ん中には、五十鈴湖と呼ばれる大きな池があります。

開成山公園

この池は、開成山付近にあった上ノ池と下ノ池というため池を、安積開拓の際に、かんがい用の池として改修したもので、周囲には記念碑などが点在し、安積開拓・安積疏水の歴史の象徴ともなっています。

開成山公園

福島県と開成社による開成山一帯の大槻原開拓事業、明治政府による安積開拓、そして、猪苗代湖から水を引く明治12年(1879年)開削事業開始~明治15年(1882年)安積疎水事業。

開成山公園南側には、日本遺産認定を記念した石碑と、水路を思い起こさせるような噴水のほか、現在も活動を続けている安積疏水土地改良区の総務部の建物も。

開成山公園・安積疏水

平成28年4月に認定されたこの日本遺産では、安積疏水の最終地点(麓山公園)にある安積疏水麓山の飛瀑(国登録有形文化財)や、産業発展と人口増加により建設された旧福島県尋常中学校本館(国登録有形文化財)を含む37の構成文化財と、安積開拓に貢献した開成社や安積疎水を実現した内務卿・大久保利通などのストーリーで登録されています。

その構成文化財の1つ、開成山公園に於いても当時の思いの一片を感じることができました。

これを機会に、猪苗代町の十六橋水門をはじめ、明治31年(1898年)に開設した沼上発電所など、ストーリーを追いながら、日本遺産「未来を拓いた一本の水路」巡りを楽しんでみたいですね。

開成山公園・安積疏水

※2017年5月末 郡山市郡山公会堂が追加認定されたことにより、構成文化財は38ヵ所となりました。

福島県内では、郡山市・猪苗代町の未来を拓いた「一本の水路」に加え、会津地方(会津若松市・喜多方市・南会津町・下郷町・檜枝岐村・只見町・北塩原村・西会津町・磐梯町・猪苗代町・会津坂下町・湯川村・柳津町・会津美里町・三島町・金山町・昭和村)の会津の三十三観音めぐり(極上の会津プロジェクト協議会)も平成28年4月25日に日本遺産に認定され、全国的にも稀な2つの日本遺産が登録されている県となっています。


ホームページ:日本遺産 – 郡山市観光協会開成山公園 – 郡山市郡山市の歴史 – 郡山市安積疏水土地改良区いなわしろこ Lake of the Heart日本遺産 – 文化庁


日本遺産 未来を拓いた「一本の水路」 地図

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