平安時代に開山された信仰の山という長い歴史の中で、様々な情報がある岩角山(いわつのさん)ですが、2018年春には、リアル宝探しイベント「コードF‐8 」のヒントポイントとなり、SNS上で岩角山についての多くの投稿が見られるようになったと感じていました。
また、低山で散策しやすく、景色も良い場所ということで、2018年10月28日に岩角山・岩角寺(がんかくじ)に訪れてみました。
二本松市 県道116号線から案内板とナビを目安に市境にも近い、本宮市の岩角山へと向かいます。
何度訪れても、阿武隈高地の道路はなかなか覚えられませんが、岩角山の案内板は至る所で見にすることができ、ちょっと安心です。
岩角山の向かいにある、岩角農村公園前には駐車場があり、トイレのほか、観光案内版なども設置されていました。
こうした山にある施設へと訪れる時には、トイレは早めに済ましておきましょうね。(小さなお子さまは特に)
案内板を回り込むと、入口の前には下から参拝する方の姿がありました。
低山とはいえ、山を登るのは大変ですが、こうして信仰心の篤い方たちに親しまれている場所なのだと感心してしまいます。
とはいえ、初めて訪れる私にとっては、何が何だか良く分からない状態…。
入口の時点で、多くの観音様や羅漢像などなど、たくさんの像が並ぶ姿にさらに混乱するという洗礼を受けます。
とにかく、登り切ればどんな場所なのか分かる!という安直な考えのもと、案内板を目印に散策してみることとしました。
※私自身、途中でこの案内板の画像を見ながら場所を確認したので、不安な方はスマホに保存ください。
※情報量が多くなり過ぎないように簡略している部分も多くありますので、予めご了承ください。
左右に建てられた仁王尊の間を過ぎると、早速、毘沙門堂が姿を現します。
廻り縁の欄干には、奇岩「落ちない岩」の案内が。
これがメインの見どころかな?と見上げてみるも、遠すぎてよくわかりません…。
とりあえず、この「落ちない岩」を目指して、順路を進んでみることにしました。
毘沙門堂の向かい側には岩窟弁才天の案内板が立ちます。
岩に身を寄せて、間をくぐってみると、ここで意外な事にようやく気がつきました。
なんと、岩角山に点在する岩には、808躯の観世音や菩薩、天王、天神などが彫られているそうで、岩角山を散策すると、西国霊場33ヵ所の三十三観音が巡礼できるようです。
福島県内では、日本遺産に指定された「会津の三十三観音めぐり 」をはじめ、ここ中通りでは、信達三十三観音、仙道三十三観音などさまざまな三十三観音めぐりが行なえますが、一ヵ所で三十三観音が巡礼できるというのもまた一興と、改めて順路を巡って見ることとしました。
岩窟弁才天から少し登ると、意外とすぐに落ちない岩へと辿りつきます。
岩の間を覗き込むと、絶妙に重なり合っているような気が…。
岩は落ちませんでしたが、お堂方面の山の下には柵がありませんので、人が落ちないように注意してください。
さらに登ると、那智観音が現れます。
那智観音は、子宝・安産・縁結びにご利益があるとされ、毎年5月3日には例大祭が行われるそうです。
さらにさらに登ると、岩が重なり出来た「胎内くぐり」もあり、男女の和合、縁結びにご利益があるそうですよ。
写真でご利益があるか分かりませんが、体感いただければと思います。
そして、あっという間に頂上の奥の院・阿弥陀堂・地蔵堂・四面鐘へ。
片道30分くらいでしょうか。
山を登る体力は使いますが、様々な岩や彫刻を見ていると苦にならないような気がしますね。
途中、ロープが張られている場所があり、三十三観音めぐりをすべて行なえたか分かりませんでしたが、色々散策すると、座禅石/畳石をはじめ、抱き込み杉など自然が造りだした?造形美も楽しむことができました。
毎年1月3日には梵天争奪戦などの祭礼や、金の花が咲く金花清水など様々な祭礼やご利益がありますが、まずは、岩に彫られた観音様で、三十三観音めぐりをしてはいかがでしょうか。
そのほか福島県内には、矢吹町「三十三観音史跡公園 」や白石市表郷「磨崖三十三観音 (硯石 )」の断崖に彫刻された磨崖仏(まがいぶつ)でも三十三観音めぐりができる場所があります。
岩角山 スポット情報
住所 | 福島県本宮市和田東屋口84 |
交通・駐車場 | 二本松市と本宮市の市境近くで、岩角山手前には2箇所に亘り駐車場がある。 |
見どころ | 山中に点在する岩に彫られた観音様など多くの見どころがあります。 |
ホームページ | 岩角山岩角寺 岩角山と岩角寺 – 本宮市 |
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